1.不安とは
本日は、“小さな不安との付き合い方”ついて書いてみたいと思います。
不安について調べてみると、”不安とは、安心のできないこと。気がかりなさま。心配。不安心。”と書かれています。
また不安の特徴として、あいまいであるとか、不明確であるということもあげられます。
つまり、「あいまいな状態で、安心できない」というのが、不安の特徴といえます。
多くの人は、日常的に不安を感じながら生活されていると思います。それは小さな不安から大きな不安まで様々です。
現在は、新型コロナウィルスの影響で特に不安になられている方もおられるかもしれません。
話を聞く中で、不安をなくしたいという言葉をよく聞きます。ですが不安をなくそうと考えているうちは、不安はなくらないと考えています。
2.不安なことを考えている間は、不安は続きます。
例えば、お店でお会計が済んだ際に、店員の方がため息をしたということがありました。
その時、私は「あれ、何か悪いことをしたかな?」だとか「何か迷惑をかけてしまったかな?」と頭に浮かびました。その時、少し不安な気持ちになりました。
時間がたって冷静に考えると、ただ店員の方が疲れていただけかもしれません。しかしそのことを考えている間は不安でした。
私が行っている心理療法に、認知行動療法というものがあります。認知行動療法では、私たちの行動や気持ちは、その時うかんだ考え(認知)によって影響を受けるとされています。
この時、私は「あれ、何か悪いことをしたかな?」だとか「何か迷惑をかけてしまったかな?」とあれこれ理由を考えてしまったことが、気持ちに影響を与えていたのだと考えられます。
つまり不安なことを考えている間は、不安は続くのです。
3.小さな不安との付き合い方
不安なことを考え続けると不安になり、緊張し、疲れてしまいやすくなります。そのため今回は、不安なことを考え続けないための6つの方法を紹介いたします。
①趣味に没頭してみる
自分の好きなことをしていると、楽しく、気分も変わります。そうこうしているうちに、小さな不安は忘れてしまいやすいです。
②人に話してみる
仲のいい人と話をすると、すっきりします。もしかしたらその中で、良いアドバイスをもらえるかもしれません。
③リラックスしてみる
穏やかな音楽、温泉、アロマセラピー、軽い運動、ストレッチといったリラックスできることをすると、不安なことが頭に浮かびにくいです。
④頭の中だけで考えない
人は頭の中で考えている際に、悪い結論にたどり着いてしまいやすい傾向があります。紙に書きだす。人に聞いてもらうなど、自分の頭の中だけで考えないということも大切です。
⑤自分の考え方のくせに気づく
自分の考え方のくせについて知っていると、自分を苦しめる考えが浮かんできたときに立ち止まることができます。
(COMHBO地域精神保健福祉機構 考え方のくせとはなにか?)
⑥人から相談されたらどう答えるか考えてみる
同じ出来事でも、人から相談された際には、的確にアドバイスできる場合があります。今回のことを人から相談されたら、どう答えるか考えると、今と違う考えが見つかりやすいです。
4.おわりに
今回は小さな不安と付き合うための、6つの方法について書いてみました。自分なりに不安とお付き合いするコツを見つけることができると、生活がしやすくなります。
もし自分の考え方のくせに苦しまれている方、不安と上手にお付き合いしたいとお考えの方は、いまにし こころの相談室にお問い合わせください。
一緒にあなたに合った不安との付き合い方を考えてみましょう。
次回は、不安障害について、お伝えできればと考えています。
最後まで、お読みいただきありがとうございます。
いまにしこころの相談室 代表 今西広嗣