|コラム#6|自閉スペクトラム症の心理検査は何をもたらす?

|コラム#6|自閉スペクトラム症の心理検査は何をもたらす?

はじめに

 2024年11月から、自閉スペクトラム症の検査を始めました。

 これは『子どもの自閉スペクトラムの検査について』のページ(リンク|子どもの自閉スペクトラムの検査について)にも書きましたが、日南市には小学校入学後の自閉スペクトラム症の検査を行う病院が少ないためです。

 では、『自閉スペクトラム症の心理検査をすると何をもたらすのか?』今日はそういうお話をしていきたいと思います。

自閉スペクトラム症の心理検査は何をもたらす?

発達障害の心理検査を行うと、子どもの特徴が理解、早期発見と介入、専門家のサポート、家族の安心につながります。

・子どもの特徴を理解する

 発達障害の心理検査を行うことで、子どもの得意なところ、苦手なところがわかります。また発達障害と一言で言っても、その子どもが持っている特徴は様々です。

 「音に敏感な子ども」もいますし、「痛みに鈍感で怪我をしても教えてくれない子ども」もいます。「疲れ知らずな子ども」もいれば、「忘れっぽくて人の話を聞いていないような子ども」もいます。こういった特徴を知ると、関わりの手がかりが得られます。

・早期発見と介入

 自閉スペクトラム症をはじめとした、発達障害の心理検査を行うと、早い段階で発見するきっかけになります。

 また早い段階で発達を支援する働きかけ(療育)の支援計画を作る材料になります。

・専門家のサポート

 診断や心理検査を行うためには、小児科、児童精神科、小児神経科をはじめとした病院や発達障碍者支援センター、個人のカウンセリングルームといった施設で行うことができます。

 その中で、診断をした医師、検査をした心理師をはじめとした、専門家からの助言を受けることができます子どものことを知っている専門家がいることは心強いものです。

 そういった、つながりを作っておくと、子どものことで困ったことが起こった際に、助けになってくれるでしょう。

・家族の安心

 今まで理由が変わらず、困っていたことが、理由がわかることで家族のストレスが減ることが考えられます。

 例えば、いつもかんしゃくを起こしている子どもが、音に敏感で、音でイライラしている場合、イヤーマフや、耳栓、ヘッドフォンなどを利用すると、少しかんしゃくの回数が減る場合があります。

おわりに

 今回は『自閉スペクトラム症の心理検査は何をもたらすか?』についてお話しさせていただきました。

 自閉スペクトラム症の心理検査を行うことで、子どもを理解するための材料をつくりつつ、支援者とつながりを作りながら、その子どもに合った支援を行っていくこと、そうすることで、家族の安心の支援ができればと考えております。

 病院を待っていてはまにあわない」「遠くまで検査をしに行くのが大変」「病院に行くほどではないと思うけど子どもの特徴を知っておきたい」「診断はしてほしくないけど検査はしてみたい」といった方は利用されてみるといいかもしれません。

最後までご覧いただきありがとうございます。

いまにしこころの相談室
代表 今西 広嗣